2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【プチのガチャポンエッセイ】(108)

【ジョギング】 最近、家内と2人で朝のジョギングを始めた。家の周りを1周するだけの簡単なものなのだが、中年には、それくらいのことでもハッハッ!っと息が切れるくらいに結構こたえるのだ。走っていると、胸と腹の脂肪が痛いくらいにズンズン揺れる。「…

【プチのガチャポンエッセイ】(107)

【鴉】 伯父の趣味は猟銃で山鳥を撃つことだった。狩猟免許を取ってポインターという猟犬を3頭飼っていた。伯父の家に遊びに行った時には、玄関先の檻で飼われている大きなポインターが、小学生の僕にはとても怖かったことを覚えている。撃ってきた山鳥をタ…

【プチのガチャポンエッセイ】(106)

【男子の事情】 男の下着には〈トランクスタイプ〉とか〈ブリーフタイプ〉とか、最近では〈ボクサーパンツ〉なんてのもある。当然、それぞれに長所と短所がある。〈トランクス系〉はユッタリと解放感があって楽なのだが、アレが股の仕切りのどっちに行こうか…

【プチのガチャポンエッセイ】(105)

【鵜飼の芸者】 僕が生まれ育った街には〈鵜飼い〉という伝統行事があった。何百年も続いている夏の風物詩だ。鵜舟に鵜匠が乗って、糸をつけた沢山の鵜を操っては、松明の明かりに寄ってきた鮎やウグイなどの魚を捕るという古くからの漁法だ。僕は高校の夏休…

【プチのガチャポンエッセイ】(104)

【アナログカメラ】 ウチには古いカメラが沢山ある。銀塩カメラ、とか、フェルムカメラなどとも呼ばれている。僕は〈写真〉というよりも〈カメラ〉が好きだった。だから写真は下手だ。・・・・・・・〈Canon―FTb〉は、高校生の夏休みにアルバイトをして買っ…

【プチのガチャポンエッセイ】(103)

【ソラマメ】 まだ20代の若い頃である。僕は東京北区の滝野川の安アパート、というよりも下宿というべきか、3畳一間の部屋を借りて住んでいたことがある。若者の貧乏生活なんて何処にでもあることなのだが、ある事情から、ある日、金も食料も底を突いてしま…

【プチのガチャポンエッセイ】(102)

【鮒釣り】 少年時代にはよく魚釣りをした。その日は、友達と2人で〈鮒〉を釣りに行くことになった。2人で、釣竿やバケツや空缶などを準備していたら、近所に住んでいる1人の男の子がトコトコとやって来た。まだ小学2年生だ。「おにいちゃん、ぼくもサカ…

【プチのガチャポンエッセイ】(101)

【お地蔵さん】 その〈お地蔵さん〉には、お菓子が御供えしてあった。いつ通りすがってもお菓子が御供えしてあった。お菓子とコーラやジュース以外は見たことがない。《糖尿になるぞ❗️》

【プチのガチャポンエッセイ】(100)

【ランチャの男】 知り合いにめっぽうクルマ好きの男がいた。だからクルマばかりに金をつぎ込んでいるので、もういい歳をしているのに独身だった。さて、彼には兼ねてから欲しくて欲しくて仕方がないクルマがあったのだが、彼は、愛車〈メルセデス・ベンツE5…

【プチのガチャポンエッセイ】(99)

【お車の移動】 ファミレスで仕事をしていた時のことである。レジに立っていた僕の所へ女性のお客さんが駆け寄ってきた。「すいません!クルマを出そうとしたら、他の人のクルマが邪魔してて出られないんですけど・・・」「あぁそうですか。移動して頂きます…

【プチのガチャポンエッセイ】(98)

【シャブリ】 その日は、ホテルの役員会があった。会議の後には会食が催される。メニューはフレンチのコース料理だった。裏方を含めて数人の担当ウェイターが、10名の役員に料理と飲み物を提供するのだが、会場内で直接サービスをするのは2名である。2名の…

【プチのガチャポンエッセイ】(97)

【ピーチ・メルバ】 そのホテルの総料理長は、フランス料理の国際大会で「賞」を取った人物だった。ホテル内を歩く時には、どのシェフよりも長くて高いコック帽を被り、首にはいつも「賞」を表す金色の〈メダル〉が下げられていた。ホテルを立ち上げる時には…

【プチのガチャポンエッセイ】(96)

【夫婦の会話】 「ラブドールって知ってるかぁ?」家内に訊いてみた。「なにそれ?」「本物の女ソックリに出来ている人形だよ。体重も人間と同じくらいあるらしいぞ。何十万円もするんだ。まぁ、芸術品だな。日本には昔から〈生き人形〉なんてもんもあったか…

【プチのガチャポンエッセイ】(95)

【住所不定】 家内には、物を決まったところに置かないという癖がある。元あったところに戻さないのだ。だからいつも探し物をしている。今朝も何かを探している風だ。「おいっ!プリンターの上にブラジャーが投げてあるぞっ!」「あっ!それそれ、それを探し…

【プチのガチャポンエッセイ】(94)

【途中降車】 忘年会に出席した。会場が人気のあるシティホテルだったので、お酒も料理も抜群に旨かった。若さも手伝って、私はよく食べよく飲んだ。スナックでの3次会が終わった時にはかなり酔いが回ってきていたし、もう終電が出た後だったので、少々高く…

【プチのガチャポンエッセイ】(93)

【スーパーの駐車場】 僕が結婚したのは、東京から帰って来た30歳の時だった。けれども、数年前に捨てた、想い出ある街には住んではいなかった。・・・・・・・・別れた彼女が結婚したという話は風の便りで聞いていた。・・・・・・・僕が結婚して2年程経っ…

【プチのガチャポンエッセイ】(92)

【ロケットペンダント】 今日で最後にしようと言いながらもまた会ってしまうのだった。彼女とは別れなければならないのに別れられないでいた。お互い本当に好き同士なのだが、双方の親が2人の仲に猛反対していたのでどうすることも出来なかった。2人はロケ…

【プチのガチャポンエッセイ】(91)

【割引券】 家内と〈餃子の王将〉に行くことにした。クルマの中で、何を食べようか、餃子は外せないなぁ、などと言っているうちに目的の店に到着した。ところが家内がクルマから降りようとしないのだ。「おい、降りるぞ」 「ダメッ!今日は王将は中止❗️」 「…

【プチのガチャポンエッセイ】(90)

【ミヤマクワガタ】 少年達にとって〈カブトムシ〉や〈クワガタムシ〉は宝物だった。夏休みになると友達とよく獲りに行った。〈カブトムシ〉は、山ではなくて製材所に獲りに行く。製材所の隅の木屑の中にイッパイいるのだ。砂山のようになった木屑を手で掘っ…

【プチのガチャポンエッセイ】(89)

【ネットの旅館】 パソコンのOSがまだWindowsMeの頃だった。家族5人で旅行に行くことになったのだが、宿がまだ決まっていなかったので、私は箱型モニターのデスクトップパソコンで、ホテルや旅館やらを検索していた。予算とニラメッコしながら探していると…

【プチのガチャポンエッセイ】(88)

【サスペンスドラマ】 サスペンスドラマを見ることにした。推理物は最初が肝腎だ。誰かが殺されてから物語が始まるのだから、それを見逃してしまうと、ストーリーが解り難くなる。始まって暫く経った時に家内がやって来た。「ねぇ、犯人はだれ?」「さっき始…

【プチのガチャポンエッセイ】(87)

【ソナタの調べ】 僕は〇〇ピアノの調律研修生を経て、同じ浜松にある大手ピアノメーカーの、調律師を養成する学校に移籍していた。そこは実に立派な施設で、ピアノが設置された防音の個室が、ズラーッと並んでいるというような所だった。・・・・・・・「君…

【プチのガチャポンエッセイ】(86)

【お色直し】 その日は披露宴が沢山入っていて、ホテルの宴会場は大変に忙しかった。さて、「絢爛の間」の披露宴が始まろうとしていたのだがアクシデントが起きてしまった。披露宴全体の進行をコントロールするセコンド担当者が倒れたのだ。セコンドとはディ…

【プチのガチャポンエッセイ】(85)

【人形】 家内が断捨離を決意した。 先日来より張り切って家の中を整理している。 「ねぇお父さん、あれどうする?」 家内が指差した先には、ケースに入れられた古びた日本人形があった。 「そうだなぁ、焼いて捨てたらいいじゃないか」 冗談まじりで答える…

【プチのガチャポンエッセイ】(84)

【ライトプレーン】 小学校6年の時である。図画工作で、ライトプレーンと呼ばれる、竹ひごと紙で出来た飛行機を作るという授業があった。 巻いたゴムを動力にプロペラを回して飛ばす飛行機だ。女の子も同じものを作る。 全員に同じ飛行機のキットが配られた…

【プチのガチャポンエッセイ】(83)

【パーキングブレーキ】 当時の乗用車のパーキングブレーキは、座席の横にあるバーを引いてブレーキを掛けるというのがまだ主流だった。 ハンドブレーキとかサイドブレーキとか呼ばれた。 そのころ、従妹の女の子が念願の新車を買ったのだが、そのクルマには…

【プチのガチャポンエッセイ】(82)

【沈黙の目撃者たち】 彼女がいるわけでもないし、タマの休日なのにやることがない。 《そうだ、巣鴨に「とげぬき地蔵」っていうのがあるらしいから行ってみるか!そんなに遠くはないから歩いてでも行けるしな》 そう思って出掛けることにした。中野駅前にあ…