【プチのガチャポンエッセイ】(75)

【五円切手】

私が中学生のころは、おばあちゃんが店番をしている煙草屋がまだあった。そして、煙草屋では葉書や切手も扱っていたものだ。

ある日、私は父親のお使いで「わかば」を買いに煙草屋に来ていた。そこへ、人の良さそうな作業服のおじさんがやってきて言った。

「おばさん!五円切手はなんぼかいの?」

「五円切手は五円よの」

店番のおばあちゃんは上目遣いでそう言った。